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Last-modified: Fri, 25 Dec 2015 11:50:02 JST (3044d)

ファミコンが与えた影響について解説する

「ファミコン」は、その影響力の大きさから早々に普通名称化し、テレビゲームの事情に疎い年配層を中心にテレビゲームそのもののこと(特にゲームハード)を指す代名詞として用いられた。

任天堂は新型機となるAV仕様ファミリーコンピュータへの生産切り換えを行いつつ、日本国内においては新作ソフトの製作・販売を終えた後も本体の製造を続けていたが、発売から20年後となる2003年の9月末、部材調達の困難などを理由として生産を打ち切った。累計販売台数約1935万台の大ヒット商品となった。

その影響力の大きさと他のゲーム機と比して圧倒的な普及率の高さゆえに当時の子ども達の遊びや話題の主流を占めるに至ったが、「ゲームに没頭し、勉強しなくなる」という理由からファミコンやコンピュータゲーム全般に対し根強い反感や嫌悪感を示す保護者や教育者も存在し、頑として買い与えないケースも見受けられた。また金銭的事情でゲーム機やソフトの購入が困難な家庭も存在した。

カセットは作品によって色が違っており、色以外に独自の意匠を凝らしたものも存在した。大容量のロムを採用した作品はカセット自体が大きくなっている。

また、日本を除く東アジアを中心に任天堂へライセンス料を払わずに、日本で発売されたファミコンソフトをそのまま違法コピーしたものやPCエンジン・スーパーファミコン・アーケードゲームなどから勝手に移植されたゲームなどの海賊版ファミコンソフトが出回っていた。中には日本製ゲームのパッケージデザインをそのまま盗作しているものまであった。

なお2003年にファミコン本体の特許が切れたため、日本でもファミコン互換機が販売されている。しかし日本国内で市販されているハードにおいてもファミコンの人気ソフトを基にして作成したソフトが内蔵されている場合がある。また海外ではファミコンの特許が切れる2003年以前から任天堂へライセンス料を払っていない互換機が見られた。この中には数百本のファミコンソフトを内蔵したハードすら存在する。2011年からはスーパーファミコン互換機も特許が切れたため販売されている。

2011年に地上波デジタル放送への完全移行が行われたことによって、アナログチューナー付きのテレビが姿を消しつつある。ファミコンはアナログテレビの電波信号を使って出力する仕組みであり、デジタルチューナーには対応していないので使用することができない。これは他のRF接続にしか対応していないレトロゲーム機でも起きている問題である。これはアナログ放送でも、ケーブルテレビなどで1chと2chが同時に使われている場合があり、似たような問題が起こっている。

アナログテレビ放送と同じコンポジット映像信号を扱えるRCA端子が備わっているテレビであれば、RF出力の信号をコンポジット出力信号に変換する周辺機器を使うか、新たに回路を組んでコンポジット映像信号を取り出すことで使用が可能になる。例えば、家庭にある古いビデオデッキなどを変換用に使うなどである。もしくは、コンポジット映像信号を出力可能なAV仕様ファミリーコンピュータやツインファミコンを使う方法がある。ごく一部では通常のファミリーコンピュータに電子回路を組み込みAV接続対応に改造する業者も存在する。

2007年10月31日をもって任天堂はファミコンおよびスーパーファミコンのサポートを打ち切った。24年にわたり修理などの依頼は受けつけていたが、本体の製造同様、部品の調達が困難になったことなどが理由とされている。